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〜 耐震補強の話 Part3 



■ まずは、耐震診断から!


先ほどから述べているように、1981年(昭和56年5月31日)がキーワードになります。それ以前に建てられた建物は耐震診断を特にお奨めします。また、それ以前に建築されたからといって必ずしも耐震性に問題があるとは限りません。あくまで耐震基準は最低限度を示したもので、より高いレベルの設計をしていたり、バランス良く壁が配置されていれば期待できます。
 
また基礎に関して言えば、1979年(昭和54年)以前の住宅は基礎に鉄筋が入っていない事が多いようです。
 耐震補強は、あくまで耐震診断の結果、必要な場合行なうものですから、耐震診断なくして耐震補強はしません。よくあることなのですが、マンションの耐震補強の相談を受けるとピロティー部の柱を高速道路の柱のように鉄板で補強してほしい等の要望がありますが、それが必要かどうか診断しなければお金をかける意味がなくなります。

戸建ての木造住宅の場合、『一般診断法』による耐震診断をします。診断内容は、住まい手から色々な情報を聞き、地盤・基礎の状況、柱・梁との接合部の良し悪し(非破壊で確認できる場合)、壁のバランス、壁の量、老朽度を調べ、総合的な判定をします。
マンション等のRC造、S造の場合では、構造計算を基本とし柱や梁の形や配置の特性を加味し判断します。


■ 耐震補強

診断の結果がよくない場合には補強の検討に入ります。
各々の住宅事情に応じて耐震補強の補強方法は違いますが、木造の場合、

   ■建物の重量に応じて壁量を確保する。

   ■耐力壁をバランス良く配置する

   ■金物等を使用し、接合部を緊結する。

   ■丈夫な基礎にする。

   ■土台・柱の腐り防止及びシロアリ対策

   ■建物の一体性を高める

   ■屋根の軽量化を図る

※弊社は、鉄骨工事も自社で行っているため、現場に合わせたオリジナルの金物を作成し、コストに配慮した補強をご提案しております。
  
 
   オリジナル金物
    RC造の場合、開口部の補強、耐震壁の新設、柱の補強などです。


耐震診断における一般診断法とは?


木造における耐震診断には、「一般診断法」と「精密診断法」があります。「一般診断法」は、耐震補強等の必要性の有無を判定することが主の目的で、「精密診断法」は、補強の必要性が高いものについて、より詳細な情報に基づき、補強の必要性の最終的な診断を行なうことを目的としています。
また、「一般診断法」は耐震補強等の必要性の有無を目的としているため、内外装を剥がしたりする診断ではなく、非破壊による調査でわかる範囲の情報に基づき診断します。
一般診断法の具体的な流れは以下の通りです。
  
  ■基礎、外壁、屋根の状態を点検
    (おもにクラックの状態及び有無、シロアリ被害の有無等)
  ■1階の床下からの点検
    (クラックの有無、シロアリ被害の有無、筋交いの状態確認、金物の使用確認等)
  ■1階の天井裏からの点検
    (雨漏りの確認、筋交いの状態確認、壁材の仕様確認、金物の仕様確認等)
  ■小屋裏からの点検
    (雨漏りの確認、筋交いの状態確認、壁材の仕様確認、金物の仕様確認等)

  ■部屋ごとに内部からの点検
    (おもにクラックの状態及び有無、シロアリ被害の有無、柱・床の傾斜に確認等)

 
以上がメインの流れになります。
また、作業は2人で行って半日の作業となります。


精密診断法でやっている方はほとんどいない


耐震診断の助成金を受けるには精密診断法で見ないと受けられない市町村が多いと思います。では精密診断法とは具体的にどの様なものなのでしょうか。上記にも記載したように、大まかに言えば内外装をはがすかはがさないかの差になります。より細かく言うと、合板等にどの様な釘が打ち付けてあるのかピッチはいくつで打たれているのか、またどの部分が劣化しているのか等を詳細に調べていき、正確な値を出すことが目的です。
しかし、精密と呼ばれる診断をしている人で、内外装をはがし点検している人がどのくらいいるでしょうか。仮にやっているとしたら1日で終わらないくらいの点検量になるでしょう。当然はがした壁や天井の復旧費も出てきますので診断料金は10〜15万円ではとても出来ないはずです。
工事をしている側から言わせれば、シロアリ等の被害は壁をはがしてわかるケースが多く、外部から判断できるのはそう簡単ではないはずです。
また、合板の釘打ちの状態もはがしてわかるものです。しかし多くの診断している方は特別確認せず、精密の診断ソフトに打ち込んでいるのが現状です。
これではなんら一般診断法と変わらないのではないでしょうか?
建物を全箇所点検することは不経済であり、不可能に近いものがあります。精密診断法より危険側に出ることが多いのも一般診断法の特徴です。ですが、内外装もはがさずに精密診断法でやってしまうと結果は安全側になってしまうケースが多く、工事の途中で多くの場合、追加工事として金額が膨らんでいきます。
本来であれば、精密診断法でやっていくことが一番良いのですが、結果的に金額の面で考えると現実味がないのが現状でしょう。周りの設計士の方々に聞いてみても精密診断法費用だけで20万円からという回答が多く聞かれます。


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